プレスリリース

当財団の活動報告と今後の支援事業の方向性について

2012年03月08日

当財団の活動報告と今後の支援事業の方向性について

公益財団法人 東日本大震災復興支援財団(代表理事: 立石 勝義、以下「当財団」)は、まもなく東日本大震災発生から1年を迎えるにあたり、これまで行ってきた活動と今後の支援事業の方向性についてご報告します。

今後は、これまでの活動で明らかになった課題をもとに、奨学金を通じた支援の継続や、子どもたちの夢やチャレンジを応援する機会の提供、一時避難をしている子どもたちへの支援などを行っていきます。

また、被災地が抱える問題を風化させず、多くの人と課題を共有し、善意の輪を広げていくための活動として、新しいプロジェクト「空の下の芋煮会」を開始します。

これまでの活動

当財団は、東日本大震災で被災した子どもたちを支援することを目的に、2011年6月14日に設立されました。現在までに、高校生向け奨学金制度「まなべる基金」やNPO等団体への助成制度「子どもサポート基金」のほか、福島の親子を支援する「ふみだすふくしま」プロジェクトなどを行っています。

主な活動の概要は、以下のとおりです。

事業名 内容 時期 対象数 助成金額
(1)まなべる基金 家庭の経済的事由で、高校への進学・修学が困難になった被災3県の生徒を対象にした給付型奨学金制度。
(在学中最大3年間)
2012年4月~ 1,209名 6.9億円
(2)子どもサポート基金 被災した子どもの支援活動を行う団体への助成制度。 2011年10月~2012年3月 51団体 0.9億円
(3)ふみだすふくしま 福島の親子の新しい一歩を支援するプロジェクト。 2011年12月~
一時転居サポート 福島の子どもと妊婦の方がいる世帯に、転居費用等を助成。 2011年8月~ 2,800世帯 7.0億円
ふみだす生活
サポートセンター
被災者を対象にした生活相談窓口。
(運営:一般社団法人 ふくしま連携復興センター)
2011年12月~
ふみだす探検隊 スポーツ等の子供向け体験学習プログラム。
(運営:一般社団法人 ふくしま連携復興センター)
2011年12月
2012年1月
138名
参加
ふみだす集中ゼミ
in 会津若松
中高生を対象に、震災の影響による学習の遅れをサポート。
(運営: 特定非営利法人キッズドア)
2011年12月~2012年3月
ふみだす未来の教室
in 南相馬
発達障がいの子どもの学習をサポート。
(運営:特定非営利活動法人トイボックス)
2012年1月~
14.9億円

※ 上記の助成対象者、助成金額は、これから支給するものも含みます。

上記の中で、引き続きニーズが高い施策として、「まなべる基金」と体験学習プログラム「ふみだす探検隊」が挙げられます。背景として、前者については、被災地の生徒向け奨学金は、遺児・孤児を対象にしたものが多く、両親の失業等で経済的に困難な状況にある生徒向けの奨学金が、まだ不十分であることが挙げられます。また後者については、震災の影響で、子どもたちがのびのびと遊ぶ場所が不足している状況が考えられます。

さらに、被災地域の方々からは、被災地が抱える問題が忘れられていくことへの不安や、一時転居先での生活不安、もともと住んでいた地域へ戻ることの迷いなどの声が聞かれました。

今後の活動方針


今後は、これまでの活動を通じて明らかになった課題をもとに、以下の方向性で支援に取り組みます。

「まなべる基金」の継続

高校生対象給付型奨学金制度「まなべる基金」を継続して行います。また、より多くの生徒を支援するため、今後、本基金の趣旨に賛同いただいた方々からのご支援を広く募っていきます。

子どもたちの夢やチャレンジを応援する機会の提供

震災で困難な状況にある子どもたちが、夢や希望を抱き、目標に向かって前向きにチャレンジすることを応援する施策を検討します。

一時避難をしている子どもたちへの支援

福島では、震災の影響により、もともと住んでいた場所からの避難を余儀なくされている方が16万人以上※にのぼっています。避難先の慣れない環境で不安やストレスを抱える子どもへの支援活動を検討します。
※ 県内、県外避難を含む

「空の下の芋煮会」プロジェクト

上記の支援事業活動に加えて、福島をはじめとした被災地の現状をより多くの人と共有し、全国に善意の輪を広げる 「空の下の芋煮会」プロジェクト(以下、「本プロジェクト」)を開始します。

本プロジェクトは、東北の季節行事である「芋煮会」をきっかけに、被災地以外の地域でも、東北の子どもたちや被災地の将来について考え、人の輪と善意の輪を広げていこうとする構想です。当財団や、本プロジェクトの趣旨に共感する人々が、それぞれの身近な場所で「芋煮会」を開き、芋煮を食べている間、同じ空の下にある東北や子どもたちの将来について考えてみる、という簡単なコンセプトです。誰もが気軽に始められる最初の支援の形として提案し、将来的には、草の根の活動として全国に広がっていくことを期待しています。

寄附金について

2012年3月7日時点で、設立者からの寄附金以外に、当財団の活動に賛同いただいた法人・個人の方からの寄附金が、総額で85,153,335円(企業・団体178社、個人166人)に達しました。

多くのご支援に感謝するとともに、皆さまからの善意は、100%被災地の子どもたちの活動に役立ててまいります。また今後は、中長期的に被災地の子どもを支援していくため、より多くの皆さまへご支援を募っていく予定です。

以上

本件に関する報道関係のお問い合わせ先

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